吳泰奎・韓国総領事が特別講演 朝鮮半島の平和構築に日韓の協力の重要性を強調

特別講演会 2019年3月13日
駐大阪大韓民国総領事
吳 泰奎オ テギュ
文在寅ムン ジェイン氏政府と韓半島平和政策」

 駐大阪大韓民国総領事の吳泰奎氏を招いた関西プレスクラブの特別講演会が3月13日、大阪市北区の神戸大学梅田インテリジェントラボラトリで開かれ、約80人が参加した。テーマは「文在寅政府と韓半島平和政策」。吳氏は北朝鮮の核実験やミサイル発射の挑発で武力衝突の危機が生まれていた韓半島情勢が2018年以降大きく変化し、対話と平和への流れが生まれたと指摘。「韓半島の平和構築における日本の役割は大きい」とし、韓国と日本の協力の重要性を強調した。
 吳氏はハンギョレ新聞東京特派員や論説委員室長などを歴任したジャーナリスト出身の外交官。2018年4月から大阪総領事を務めている。
 2月末にベトナム・ハノイで開かれた第2回の米朝首脳会談が物別れに終わり、トップダウン外交の危険性や限界を指摘する声もある。これに対して吳氏は、70年続いてきた北朝鮮と韓国・米国との葛藤が、南北首脳会談、米朝首脳会談によって変わったことは否定できないとし、合意なしで終わった米朝会談後も相互非難が生じていない点などを肯定的に評価すべきだとした。会談決裂によって韓半島の平和構築に関与する日本の役割は大きくなった側面があるとも指摘し、日本の対応に期待を示した。
 講演後の質疑では、韓国最高裁が日本企業に賠償判決を下した元徴用工問題などで日韓関係が悪化していることなどについての質問が出た。吳氏は様々な問題の根底にある日韓の歴史認識の差は簡単には埋まらないとし、葛藤が生じる部分は抑制的に対処し、協力関係を発展させていくべきだとした。(堀田 昇吾)