「鉄道を核にした生活・まちづくり企業へ変革する」

第265回 2019年4月22日


大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)代表取締役社長
河井 英明かわい ひであき
「民営化~真のメリットの具現化」


 大阪市高速電気軌道(愛称Osaka Metro=大阪メトロ)社長の河井英明氏は4月22日、民営化から1年を機に中期経営計画(2018~2025年度)を改訂したのに合わせ、関西プレスクラブの定例昼食会で講演した。
 改訂は2025年開催の大阪・関西万博開催をターゲットにしたもので、連結ベースの売上を今の1800億円規模から2900億円(夢洲開発など含む)に拡大することを目指す。河井社長は、「鉄道以外の新しい価値観を提供するための事業活動に挑み続ける」と意気込みを語った。
 変革の第一は、地下鉄の駅周辺の空間の価値を高めること。地下空間はもちろん、地上の商業施設やホテル、エンターテインメント施設とも連携した「新たな都市開発に取り組む」。万博会場となり、IRの誘致を前提に整備が進む夢洲へのアクセスに寄与するため、路線延伸を見据えた協議も進めるとした。
 また、顔認証システムの導入でチケットレス、キャッシュレスを実現し、セキュリティ強化にも努める。さらに、地下鉄やバスの自動運転の実証実験に取り組み、最先端技術で次世代の交通サービスを提案する。
 パナソニックの専務時代、財務体質改善に実績をあげ、また海外勤務も長かった河井社長は、民営化の陣頭指揮をとったこの1年を「企業文化の違いはカルチャーショックだった」と振り返った。一方で、「業績に対する責任の重さを感じてもらえるようになった」と、意識改革が進んでいることを強調した。(辻井靖司)