国産コロナワクチン「500人規模の治験に入る」 森下竜一・大阪大教授が順調な開発状況を強調


定例会の模様をYoutubeにアップしました。

第275回 2020年11月18日
大阪大学寄附講座教授
森下 竜一もりした りゅういち
「新型コロナとの闘い~ワクチン開発の今」

 関西プレスクラブの第275回定例会が11月18日、新型コロナウイルスのワクチン開発を進めている森下竜一・大阪大学寄附講座教授をゲストに迎えて開かれた。
 森下氏は、同大学発の医療ベンチャー「アンジェス」の創業者。開発中の新型コロナワクチンは6月から10月にかけて、大阪市立大、大阪大で計60人に対する初期の治験が行われており、森下氏は「投与の結果を現在解析中で、年内に発表したい」と順調であることを説明した。
 また、「近く500人程度の規模での治験に入る」とし、実用化に向け次段階の治験を開始することを明らかにした。規模を拡大した治験が必要かどうかについては、「厚生労働省と話し合っている」と述べた。
 アメリカのファイザー社、モデルナ社が開発したワクチンは、大規模な治験によっていずれも90%以上の有効性が確認されたとされ、近くFDA(アメリカ食品医薬品局)に緊急使用申請を行い、年内にも投与が行われる。
 森下氏が開発中のワクチンは両社のmRNAワクチンとは違うDNAワクチンと呼ばれるタイプで、人への投与は初めての例となる。超低温にしないと不安定な米国のワクチンに比べ、保管や輸送が容易だとされる。
 森下氏は、「有効性と安全性はトレードオフの関係にある」とし、先行する米ワクチンの例などを踏まえ「より改良していきたい」と語った。