神戸大ワークショップ リモート方式で開催

欧州各国の議会での女性議員の割合。色が濃い国ほど女性比率が低い。

 欧州連合(EU)に関わる教育・研究に取り組んでいる神戸大学ジャンモネCoE主催、関西プレスクラブ後援の第6回ジャーナリスト向けワークショップが、3月10日、リモート方式で開かれた。 
 神戸大大学院国際文化学研究科の村尾元教授が「コロナ感染拡大抑制のための個人情報の利用:世界各地の状況について」と題して講演した。新型コロナ感染症(COVID-19)の拡大を防ぐ目的のスマートフォン用接触追跡アプリの状況や問題点を報告。カタール91%、シンガポール80%、タイ50%など利用率が高い国がある一方、日本は6%、全世界の平均が17%に留まっている。50~60%の利用率がないと感染拡大防止の効果はないといわれているという。
 続いて、法学研究科の関根由紀教授が「EUジェンダー法制とその実質的影響:フランス『パリテ』を例として」のテーマで、EUにおける男女平等政策の歩みを紹介した。EUの基本条約であるローマ条約(1957年)で、同一労働同一賃金の原則が定められ、75年の男女同一賃金指令、76年の男女均等待遇指令などで、男女平等が進んできた。フランスでは、2014年にパリテ(同数)法が制定され、指導的ポストでの男女同数を追求しているという。
 ジャンモネCoE(Jean Monnet Centre of Excellence)は、EUに関する理解を深めるための教育・研究・アウトリーチ活動。神戸大学は欧州委員会の財政的支援を受けて、取り組んでいる。アウトリーチの一環として、オピニオンリーダーであるジャーナリスト向けワークショップを関西プレスクラブに後援いただいて継続し、米国や東アジアに比べて情報が少ない欧州の政治、経済、文化についての知見を提供している。
(神戸大学理事補佐・山口 透)

 

新型コロナ禍での個人情報保護、欧州でのジェンダー政策の展開-ーというタイムリーなテーマで行われた神戸大学のZoomワークショップ