コロナ後の東京一極集中是正に向け新経済軸を提案 池田・前国交省道路局長


定例会の模様をYoutubeにアップしました。

特別講演会 2020年8月28日
前国土交通省道路局長
池田 豊人いけだ とよひと
「ポストコロナ時代に発展する関西へ」

 関西プレスクラブは8月28日、前国道交通省道路局長の池田豊人氏を講師に招き、特別講演会を開いた。
 池田氏は新型コロナウイルスの感染拡大の影響について、高速道路でのトラックなど大型車の交通量の減少が限定的だったとのをデータ示し、「物流はしっかり動いており、物資不足による騒動などは起きなかった。リモート化できないモノの動きが、eコマースなどを通じヒトの動きを代替している」と分析した。
 また、コロナのため一時中断した道路整備などの公共工事が、全国ですぐに再開したことも取りあげ、「観光、飲食業が厳しい中で、建設業は確実に動いており、とくに地域経済の下支えになっている」とした。
 一方、中国に生産のほとんど依存していたマスクの不足が、感染拡大初期に深刻な問題になったことを挙げ、「人件費が安いから海外生産というのではなく、安全保障の強化のため、製造業の国内回帰に向けた方策を考えなければならない」と指摘。すでに、コロナ前から日本企業が中国などアジアの生産拠点を日本に戻したり、アジアの企業が日本に進出したりする傾向が出ていることを統計をもとに説明した。
 さらに、コロナ禍により、あらためて指摘されている東京一極集中の是正について、「地方にある高速道路の未整備区間を早期に結び、新たな経済圏をつくることが重要だ」と述べた。
 また池田氏は、新たな経済軸として、大分―愛媛―淡路島―和歌山―中京圏を結ぶ「南海インコース」ルートを提案、従来の山陽道―東海道のルートより距離が約200キロも短縮されるなどの利便性と効率性を強調した。