ブームに終わらせず、長い道のりをかけて世界に浸透させたい

第264回 2019年3月19日


カプコン代表取締役社長 COO
辻 本 春弘つじもと はるひろ
ローバルに拡大するeスポーツ市場~国内外の動向とその戦略~

 カプコンの辻本春弘社長・COOを講師に招いた定例昼食会が3月19日に大阪市北区のホテルで開かれた。辻本氏は、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」について「ブームで終わらせてはいけない。5年、10年、15年、20年と長い道のりをかけて世界の方々に浸透させたい」と語り、国内外での普及に向けて努力する考えを強調した。
 辻本氏は、カプコンの事業や人気のゲームコンテンツについて映像を交えながら説明。最近は競技人口が増えているeスポーツに関し、カプコンが昨年、札幌市のほか、広島市や熊本市など計6都市を舞台に、新たな競技者を発掘するための大会「ルーキーズキャラバン2018」を開催したことを紹介した。辻本氏は「潜在的なプレーヤーの発掘に努めた。若い人を中心に参加意識が高く、手応えを感じた」と述べ、今年も全国の都市で大会を開く方針を示した。普及に向けた地方自治体との協力についても「意見を聞きながら可能性を検討したい」と話し、「町おこしや村おこしにも活用してもらえる」と指摘した。
 辻本氏は世界のeスポーツの市場規模が、2019年の11億ドル(約1200億円)から22年には17億ドルに拡大するとの見通しを示した。その上で「年齢や性別にとらわれず、障害のある人も対等に戦える。ほかのスポーツに比べて大きな競技場は不要で、必要な環境づくりのための投資も大きくない。よりたくさんの人に参加してもらい、盛り上げたい」と述べ、eスポーツの魅力を訴えた。(増田 和則)