「日本ではインフォデミックが起きている」 藻谷浩介氏

特別講演会 2020年9月30日
日本総合研究所主席研究員
藻谷  浩介もたに こうすけ
「新型コロナウイルスの地政学」

 関西プレスクラブは9月30日、日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏を講師に招き、特別講演会を開いた。
 藻谷氏は、「日本で今起きていることはパンデミックというよりも、噂話と恐怖心の感染が広がるインフォデミックだ」と強調。不確かな情報に流されず、客観的な事実を把握したうえで判断をすべきだと述べた。
 藻谷氏は、新型コロナによる人口100万人当たりの累積死者数(9月28日現在)がアメリカ619人、スウェーデン581人、ドイツ115人などに対し、日本は12人と欧米に比べ桁違いに少ないのに、国内総生産(GDP)の減少幅がさほど変わらないことなどを指摘。その原因に、休校措置をとったり、公共交通機関や飲食店の利用を避けたりするなどの過度な自粛を挙げた。
 そのうえで、クラスターは介護施設や病院、接待型飲食店などで発生しているとし、「感染リスクが高いのは、密接、飲酒、大声と換気不全が重なるところだ。通勤、通学の電車やバス、飛行機で感染することはほとんどない」と述べた。
 また、冬に心配される感染拡大の第3波について、オーストラリア、ニュージーランドなど南半球の国々で冬季の第2波は発生しなかったか、あってもごく小さかったことにも言及した。