大阪府立大学と室蘭工業大学の学生たちが共同開発した超小型衛星「ひろがり」は2月21日、米バージニア州ワロップス島の飛行施設から民間ロケットで打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に収容された。3月13日には日本人宇宙飛行士の野口聡一さんの手で、ISSの放出ランチャーに搭載され、翌14日に宇宙空間に放出された。
放出後1週間、「ひろがり」からの電波が受信できず心配されたが、3月21日に最初の電波が届き、30日にカメラを搭載したパドル(翼のような部分)を広げ地球を撮影。さらに、4月4日には最初のミッションであるミウラ折りのパネルの展開にも成功した。
両大学の学生がシフトを組んで「ひろがり」の運用を行っており、とくに問題は発生していないという。6月下旬から、アマチュア無線を中継する2番目のミッションも行い、今後1年から1年半程度の間、地球の周回軌道で活動を続ける。(上の写真は地球を周回する「ひろがり」のイメージCG)