「学生に約束できる近未来を示すことが重要」 服部・神戸大大学院准教授がコロナ後の採用戦略を語る

 

第274回 2020年9月15日
神戸大学大学院経営学研究科准教授
服部 泰宏はっとり やすひろ 氏
「データと事例で考えるポスト・アフターコロナの採用戦略」


 関西プレスクラブの第274回定例会が、神戸大学大学院経営学研究科准教授の服部泰宏氏をゲストに迎えて9月15日開かれた。企業の採用活動の実態を研究している服部氏は、コロナ禍の影響について「企業が合同説明会を開催できなくなり、学生たちが希望していなかった企業のブースをぶらっと訪れるなど、企業と学生が偶然出会う機会がなくなった」と説明した。
 さらに服部氏は、雑談やしぐさも重視する直接面接ができず、テレビ会議システムによるリモート面接が主流になり、企業、学生双方に戸惑いが出ていることに関し、「日本企業の採用活動が、無駄や冗長さにかなりの程度よりかかってきたという事実が浮かび上がったのではないか」と、合同説明会の例と合わせて分析した。
 こうした点を踏まえ、コロナ後の採用の方向性について服部氏は、「コミュニケーション能力」「協調性」など古典的な優秀さを見直し、予想外の状況変化に対し、新たな問題解決策を考え出す創造力といった「新しい優秀さ」を重視すべきだと提案した。
 また、早期離職者の発生など採用のミスマッチに関し、「若い求職者たちは、キラキラとした未来ではなくても、解像度の高い約束できる近未来を求めている。採用者がうそのない未来を見せられるかどうかが重要だ」と強調した。