設立25周年にあたって プレスクラブは「お祭り広場」 「50年」向け良質の情報発信

関西プレスクラブ理事長 (朝日新聞社常務取締役大阪本社代表)
藤井 龍也

 昨年7月に前任の小倉一彦理事長を任期途中で引き継ぐかたちで関西プレスクラブ理事長に就任いたしました。関西プレスクラブは今年発足25周年を迎えます。この大きな節目に大役を仰せつかり、責任の重さに身の引き締まる思いです。この間のクラブ運営や事業活動を支えてくださった諸先輩と会員の皆様に心から感謝したいと思います。
 関西プレスクラブは、関西国際空港の開港やAPECの大阪開催が間近に迫った1994年5月に、関西からの情報発信の強化を目指して発足しました。
 6年後の2025年に大阪万博の開催が決まり、関西プレスクラブの役割はこれまでに比べてさらに重要になりました。今後数年は関西での国際的なビッグイベントが「めじろ押し」です。今年は大阪でG20が開催され、東大阪市と神戸市はラグビーワールドカップの会場になります。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催の翌年度にはワールドマスターズゲームズ2021関西、さらには文化庁の京都への本格移転が予定されています。    ジアの著しい経済発展を背景に、世界から見ると日本の玄関口として、関西により一層の注目が集まっていくでしょう。関西が国際都市・地域としてさらに発展するとともに、関西プレスクラブの情報発信力への期待が高まると確信しております。
 このようなビッグイベントにワクワクするのは、私がだんじり祭りで有名な岸和田生まれの岸和田育ち、だからです。先の大阪万博は10歳の年。太陽の塔がそびえ立つ「お祭り広場」で様々な国から来てさまざまな衣装を身にまとった人々を見て驚いたことを覚えています。世界各国のテーマ館に向かう人たちに多様な情報を提供するお祭り広場。国際的なビッグイベントに対して、関西プレスクラブにはこうしたお祭り広場の機能も期待されています。
 情報社会は激しいスピードで進化、多様化しています。スマホから真贋とりまぜの情報があふれ出しています。手のひらサイズの機器から世界が見えますが、その一方で足元・地元に根付いた情報がおろそかになる傾向があります。このような時代だからこそ、プロフェッショナルの眼を通した関西発の選りすぐりの良質な情報を発信していきたいと思っています。関西プレスクラブ発足50年を目指して、微力ながら努力してまいりますので、会員の皆様のご協力をお願いします。