関西プレスクラブは10月28日、松下資料館(京都市南区)へのプレスツアーを行った。約30人の参加者は、同館の遠藤紀夫館長による講和「事業は人なり」で、幸之助氏の94年にわたる生涯に触れたあと、幸之助氏自身の発言が記録されたビデオや展示を自由鑑賞した。
「経営の神様」と言われる幸之助氏が最も大切にしていたのは「素直な心」。人間観や経営観の軸にはいつもその精神があった。素直になれば、物事の実相を見誤ることがなくなり、私心にとらわれず強くて正しい人生を歩める。
幸之助氏自身が素直になれない自分に対して、毎朝、毎晩、「素直、素直」と自問自答していたという。このエピソードが印象深かった。日々の生活の中で立ち止まり「素直な心」に思いを馳せ実践する努力をしたい。経営の哲学だけでなく、生きていくための大切なヒントを与えてもらった気がした。
資料館見学後は近くのホテルへ移動し、参加者全員で懇親会を行った。食事を伴う懇親会は久しぶりとなり、約2時間にわたって交流が行われた。(辰己 由貴)