事務局長に読売新聞の田中氏 第40回理事会、田原氏と交代

関西プレスクラブは325日、第40回理事会を開き、5月末に事務局長を退任する田原護立氏(毎日新聞社出身)の後任に、読売新聞大阪本社記事審査部長の田中伸明氏(関西プレスクラブ企画委員)が就任する人事を了承。理事長は61日付で田中氏を事務局長に任命した。田原氏は平成172005)年6月から、10年間にわたって事務局長を務め、法人賛助会員の拡大などプレスクラブの財政基盤確立に貢献した。
 同理事会ではこのほか、平成272015)年度事業計画案、同予算案、平成262014)年度事業報告案を可決し、総会に諮ることを了承。平成26年度収支決算案についても、監査後の確定案を次回理事会で審議のうえ、総会に諮ることを了承した。

 就任のあいさつ

事務局長 田中 伸明
 事務局の窓から外を見るとすぐ隣が「適塾」です。緒方洪庵が開き、福沢諭吉、大村益次郎ら逸材を生み出した知の拠点です。黒瓦に白壁の船場の町屋は往時そのまま。緑にも囲まれ、ビルの谷間にここだけは幕末の空間です。関西プレスクラブが3年半前に、大阪国際会議場からこの地に移転したのも、この環境が理由の一つと聞きました。
 幕末から明治維新、ライバル雄藩が手を結び国家的危機を乗り越えましたが、情報発信の面で関西は深刻な危機にあるかも知れません。
 関西プレスクラブは、ライバルのマスコミ各社が個々の利害を超え、関西からの情報の発信に知恵を絞る稀有な組織です。かつての「お隣」の万分の一でも、皆様が叡智を生み出す場となれるよう、努めたいと思います。

 
田中 伸明(たなか・のぶあき)氏
 1980年読売新聞大阪本社入社。経済部次長、東京本社グループ政策部次長、関連会社統括部長、大阪読売広告社代表取締役社長、大阪よみうり文化センター取締役などを経て記事審査部長。1958年生まれ。

 退任のことば


前事務局長 田原 護立
 関西プレスクラブの事務局長として多くのゲストの定例会講演に接することができたのは、実に幸運なことだった。時事性や重要性、話題性などを企画委員会で検討して招いた方々であり、質疑応答を含めても1時間数十分という限られた時間であっても、得るところは極めて多かった。
 また、フォーラムやシンポジウム、勉強会や懇談会、プレスツアーなどで、多くの専門家や知識人、経済人、文化人の方々と話す機会にも恵まれ、プレスクラブならではの事務局長冥利だと感謝しています。
 時代の流れはますます加速しているように思えますが、翻弄されることなく、プレスクラブの活動が今後とも関西圏に根を広げてゆくことを祈っています。
 在職中に多大なご支援をいただいた、クラブの理事・委員の方々及び会員の皆様に心よりお礼申し上げます。