李泳采氏
李泳采氏
李泳采総領事は、今年1月と5月に行われた日韓首脳によるシャトル外交について、「非常に大切な会談だった」と評価し、安全保障やエネルギー、少子化などの共通課題の解決に向け、両国が協力する必要性を改めて確認できたと述べた。
一方で、近年の日韓関係は改善傾向にあるものの、中央政府間の外交だけに集中するのではなく、地方自治体や民間、教育機関、経済界などによる重層的な交流を強化することで、より安定した関係を築くべきだと訴えた。
とりわけ関西については、韓国との歴史的・地理的な結び付きが深く、古代から日本と朝鮮半島の交流の歴史を伝える「四天王寺ワッソ」が開催されるなど、交流の土壌が豊かな地域だと指摘した。また、多くの韓国人が居住し、観光や経済交流も活発であることから、さらなる日韓協力の拠点となり得ると強調。大阪、和歌山、滋賀などの自治体が連携し、地域レベルで交流を拡大することで、中央外交を支える役割を果たせるとの考えを示した。
将来の日韓関係を担う若者交流の重要性も挙げた。修学旅行や学生交換、文化交流を通じて相互理解を深めることが、長期的な信頼関係の構築につながると述べたほか、観光交流についても人的交流の拡大と地域経済の活性化の両面で大きな意義があると喚起した。
経済面では、姉妹都市交流や議会交流の再活性化に加え、企業誘致や産業連携の強化が重要だと強調。大阪を中心に韓国企業の進出が増えている現状を踏まえ、自治体と経済界が連携して交流を促進する必要があるとした。
1998年の金大中大統領と小渕恵三首相による「韓日パートナーシップ宣言」が、その後の文化交流や「韓流」「日流」の広がりにつながったと評価。その成果を発展させ、平和と共生を共通目標とする「韓日パートナーシップ宣言」を生かし、若者交流、観光連携、産業協力を柱とした関西発の新たな協力モデルによって、安定的かつ持続可能な日韓関係を築いていきたいと結んだ。